もぐもぐの管理者 佐藤です。
放課後等デイサービスは、一般的に認知度がまだまだ低く、高齢者の施設と思われている方も少なくありません。
実際にご近所のご年配の方から「いずれお世話になるかもです」と通りすがりに笑顔で挨拶されたこともあります。
このホームページは、お子さんのことでお悩みのご父兄の方々に向けて発信していますが、同時にそんな世間一般の方々に対して、放課後等デイサービスがどのような事業で、どのようなお子さんが利用していて、どのようなことをしているのかを広く認知していただくことも目的のひとつとしています。
そこで本日は、放課後等デイサービスを利用されている子どもたちが行っている「ソーシャルスキルトレーニング」(SST)についてお伝えしたいと思います。
SSTはその名の通り、「社会で役に立つ技術を身に着ける」という意味です。
放課後等デイサービスを利用されている子どもたちの中には、一般的に発達障がいとか自閉症スペクトラム呼ばれる特性を持った方々がいます。
このような子どもたちの多くは、集団行動が苦手であったり、他者を配慮するのが難しかったり、同年代の子と同じようにできないことを苦手と決めつけて敬遠するようになったりと、遅れている部分がますます遅れてしまう傾向にありがちです。
小学生のうちはまだしも、中学、高校と進み、やがて社会に出る時に、集団行動が苦手だからといって、自宅に閉じこもっているわけには行きません。
苦手だから、あれしない、これしない、では生きていくことが難しくなってしまいます。
そこで放課後等デイサービスでは、子どもたちが必要な社会性を身に着け、自立に向けた準備できるように、いろんな体験を提供しています。
たとえばクッキングでは、職員の付き添いのもと包丁やキッチンバサミを使って野菜を切ったり、鍋の中をかき混ぜたり、皿洗いをしたりして、調理に対する苦手意識が芽生えないように支援します。
また買い物活動では、店内で目当てのものを探したり、お店の方に挨拶したり、レジでお金を払ったり、お釣りを受け取ったりします。
外食体験でも、メニューから食べたいものを選ぶだけでなく、周りのお客さんに迷惑にならないように落ち着いて食べることや、レジで精算することなど、普段はおうちの方に任せきりの手順を、すべて自分でやれるように支援しています。
今後は野外活動などで、バスや電車の乗り方や切符の買い方、施設入場の受付など、出先での行動がなるべく子どもたち自身の経験値につながることが期待されます。
このようにあらゆる機会を用いて、子どもたちの将来への助けになるように支援することが、放課後等デイサービスに課せられた使命のひとつと受け止めています。