もぐもぐの取り組み

2025.03.11

もぐもぐ課題

もぐもぐ管理者 佐藤です。
今回は私たちの取り組みの一つである「もぐもぐ課題」についてお伝えします。

児童福祉の世界でよく耳にする「モンテッソーリ教育」というものがあります。
イタリアの医師・教育家であるマリア・モンテッソーリが考案した教育法で、子どもが自ら成長・発達する力(自己教育力)を引き出すために環境を整えることを重視しています。

その特徴は:
子どもが自ら身の回りのことをできるようにする
子どもが自主性を発揮できる環境を整える
子どもが興味や関心のあることを選択できるようにする
子どもが自分で選んだ活動に繰り返し取り組む
日常生活の練習、感覚教育、言語教育、算数教育、文化教育などの教育を行う

放課後等デイサービスを利用している子どもたちの中には、発達に遅れがある子が多く、靴を下駄箱に入れることも習慣づいていない子が少なくありません。
上着も脱ぎっぱなし、ランドセルも開きっぱなしという子も珍しくありません。
さすがにこれらをその子の個性・特性と受け止めて、させるままにすることが私たちに求められている必要な支援だとは言えません。

もぐもぐでは、来所してからの動きを絵カードで可視化して、いちいち言葉がけをしなくても、子どもたち自身が今何をすべきか、次に何をすべきかがわかるように指導しています。

下駄箱に靴を入れる、手洗いをする、ランドセルを所定の場所に置く、宿題と連絡袋を出す、宿題をする・・・・・。

一人ではなかなか身につかない子どもも、周りや上級生がやっているのを真似して、自然に身の回りのことができるようになることが期待されます。

またモンテッソーリ教育では、一人一人の子どもの自主性を育むことに強調点が置かれ、そのための知育教材が多数提供されています。
ただそれらの教材はそれなりに高額で、私たちのような零細事業所では、ある程度の種類を揃えようと思っても、経済的に難しいのが現状です。

そこでもぐもぐでは、「もぐもぐ課題」と呼ばれる手作りの教材やリサイクルの知育玩具を多数用意し、子どもたちの個別活動で用いています。

宿題は学校で決められたものを行うので、そこにはあまり自主性がありません。

「もぐもぐ課題」では、最初は職員が選んでやり方を説明し、満遍なく全ての課題に取り組んでもらいますが、慣れて来たら、子どもたち自身に教材を選ばせて、自主的に課題に取り組んでもらっています。

もちろん苦手なものを敬遠しがちだったり、好きなものを繰り返し選ぶ子も出てきますから、その子の状態に合わせて職員が上手に誘導し、新しい課題にもどんどんチャレンジしてもらっています。

手作りのものと市販のもの、新品とリサイクル品を適度に揃えながら、今後も「もぐもぐ課題」を発展させていきたいと考えています。